私立大学入試は早期化と複雑化 調査から見えた高1・高2生が今すべきこと
◆はじめに
高校1年生・2年生のこの時期、「受験はまだ先のこと」と感じている人も多いのではないでしょうか。でも実は、私立大学入試は年々早期化・複雑化が進んでいて、3年生になってから慌てて情報を集めようとしても、すでに選択肢が狭まってしまっているケースが少なくありません。
今回は、私立大学入試の主な方式とその特徴、そして高1・高2生が今の時期に何をしておくべきかご紹介します。
◆私立大学入試の主な方式
まずは、入試方式についてです。私立大学入試には、大きく分けて以下の4つの方式があります。
・指定校推薦
高校と大学の間で指定枠が設けられていて、校内選考を通過できれば、合格できる可能性が大変高い方式です。出願時期は11月前後が多く、年内に進路が決まるというメリットがあります。ただし、校内選考基準(評定平均など)を満たす必要があるので、高1の1学期からの成績が重要になってきます。
・公募推薦(学校推薦型選抜)
大学が定める基準を満たせば出願できて、書類審査、小論文、面接、学科試験などで選考される方式です。専願型と併願型があって、専願型で合格した場合は必ずその大学に入学しなければなりません。出願時期は11月が中心で、指定校推薦よりは競争率が高くなります。
・総合型選抜(旧AO入試)
学力だけでなく、意欲や適性、これまでの経験などを総合的に評価してくれる方式です。出願時期は9月から始まることもあって、最も早期化している入試形態といえます。志望理由書、面接、プレゼンテーション、課題提出など、大学によって選考内容は本当に様々です。準備に時間はかかります。
・一般選抜(一般入試)
学力試験で合否が決まる、最も広く知られている方式です。1月後半から3月にかけて実施されて、大学独自の試験を受ける「個別試験方式」と、共通テストの成績で合否を出す「共通テスト利用方式」があります。
共通テスト利用方式に関して、河合塾の分析によると、「主に国公立大学との併願者が志望する8科目の方式では186%と激増しており、多科目方式で志望者が多くなっている」とのことです。この8科目方式というのは、国公立大学の受験に必要な科目数(国語・数学・理科・社会・英語など)をそのまま私立大学の共通テスト利用方式でも活用できる仕組みです。国公立大学を第一志望にしている受験生が、同じ共通テストの点数を使って私立大学にも出願できるため、「追加の試験勉強なしで併願校を確保できる」というメリットがあります。実際に併願希望校へ受験に行く必要がなく、手軽さも魅力です。一方で、これだけの増加率ですと難易度はかなり上がることが予想され、「共通テスト利用方式」では合格を勝ち取れない場合も出てきます。
◆それぞれの対策はまったく違う
これらの入試方式は、準備すべき内容がまったく異なります。
・指定校推薦:日常の定期テストでの成績維持、課外活動での実績
・公募推薦:小論文対策、面接練習、志望理由書の作成や学科試験の準備
・総合型選抜:志望理由の深掘り、プレゼン準備、課題レポート作成
・一般選抜:科目学力の徹底強化、過去問演習、共通テスト対策
一応、全部同時に対応することもできますが、実際にはかなりの負担になります。
また、小論文やレポートを書く力や論理的に話す力はすぐには身につきません。
◆専願と併願の違いに注意
さらに注意しておきたいのが、「専願」と「併願」の違いです。
・専願(単願とも):合格したら必ず入学することが条件。他大学と同時受験できないことがある
・併願:合格しても必ず入学しなくてもよい。他大学の結果を見てから決められる
専願型の方が合格のボーダーラインが併願に比べ低い場合があります。しかし、専願は合格した場合、必ず入学することが条件です。複数の入試方式を組み合わせる際は、出願時期や専願・併願の条件をしっかり確認しておく必要があります。
◆高1・高2の今、何をすべきか
今するべきことは「志望校もしくは気になっている学校の入試方式を早めに理解すること」です。
そのために最も有効なのが、オープンキャンパスへの参加です。オープンキャンパスでは入試制度の説明会が開かれることが多く、大学のパンフレットだけでは分かりにくい細かな条件等についても直接質問できます。
前述の河合塾の調査によれば、主要大学(早稲田・上智・東京理科、MARCH、関関同立など)は前年比103%と増加しており、人気大学の志望者は増加傾向にあります。早めに情報を集めて、自分に合った入試方式を見極めることが、合格への第一歩になります。
◆まとめ
私立大学入試は、早期化と複雑化が進んでいます。指定校、公募、総合型、一般とそれぞれの方式で求められる準備はまったく違いますし、専願・併願の条件によっては同時受験できないこともあります。
高1・高2の今だからこそ、志望校のオープンキャンパスに足を運んで、入試方式の全体像を把握しておくことが大切です。
2026年1月25日
