京都生涯学習研究所

教室通信

「赤点取った」を聞いたときにすることとは

◆はじめに

「赤点取った」
あまり聞きたくない言葉ではあります。しかし、そんな言葉を聞いてしまったとき、どうしたらいいのでしょうか。
今回は、赤点とはそもそも何か。取るとどんなことが起きるのか。そして、どうしたらよいのかを解説いたします。

 

◆「赤点」は学校によって基準が異なる
まず押さえておきたいのは、「赤点」に法的な定義はないということです。
各高校の基準で運用されています。例えば、
・30点未満
・平均点の半分未満 など

では、法的根拠がない赤点がどうしてマズいのでしょうか。それは、赤点が単位認定のための重要な材料になるからです。

 

◆単位認定への影響
この単位認定への影響が、赤点で心配されることです。(もちろん、本人に学習内容が定着していないという最も大きな問題はありますが)
高校では、各科目で一定の成績(多くは評定2以上)を取らないと単位が認定されません。
学校教育法施行規則では、「高等学校の教育課程は、各教科・科目及び総合的な探究の時間で編成し、単位制による履修を基本とする」と定められています。つまり、単位を落とせば留年に直結する問題となるのです。

 

◆赤点と評定の関係
評定は、以下の要素を総合して決定されます。

 
・定期テスト(中間・期末)
・小テスト・課題提出
・授業態度・出席状況
・ノート提出・ワーク点検

 

上記を見ていただくとわかるように、定期テストは大変大きな割合を占めますが、定期テスト1回の赤点=即、成績1ではありません。(もちろん、各学校によりますが)
つまり、赤点を取っても、提出物等で単位を落とすことを回避できる可能性があります。

 

◆では、何をすべきか
それでは、赤点を取ってしまった場合は何をすべきなのでしょうか。
短期的には、単位を落とすことを回避するための行動です。
例えば、
・「今回の赤点で、学期末の評定はどう影響するか?」
・「他の要素(提出物・小テスト等)でカバー可能か?」
などを教科担当の先生に確認することです。

 

その際の保護者の役割は、「本人が自分で動けるように整理を助ける」ことです。
赤点を見て、本人以上に焦ってしまう気持ちはわかります。しかしながら、高校生である以上、学校との直接のやり取りは本人が主体であるべきです。

 

保護者がすべきは、
・「何を確認すべきか」の視点を示す
・「誰に聞けばいいか」を整理する手伝いをする
・必要に応じて「本人が先生に聞きやすくなる環境」を作る

たとえば、
本人に投げかける質問(例)
・「平均点って何点だった?」
・「追試とか補習の話、先生から出てる?」
・「今回のテスト、どこが特にわからなかった?」
・「評定への影響、担任か教科の先生に確認してみた?」

 

本人が聞きに行けない場合
もし本人が「聞きに行きづらい」「何を聞けばいいかわからない」と言うなら、
・「こういうことを聞けばいいんじゃない?」と具体的に示す
・「一緒に整理してみようか」と、一度紙に書き出してみる

 

それでも動けない場合に初めて、保護者が学校に確認する選択肢が出てきます。ただしその場合も、「本人の代わりに全部やる」のではなく、「本人が動きやすくなるための情報を得る」スタンスが重要です。

 

◆本人が先生に聞くときの具体例
以下に、先生へ尋ねる際の例をいくつか記します。

教科担当への確認
・「今回の赤点は、学期末の評定にどう影響しますか?」
・「追試や補習の予定はありますか?」
・「提出物や小テストでカバーできる範囲はどの程度ですか?」

担任への確認
・「単位認定に関わる可能性はありますか?」
・「今の状態で、進級に影響が出る可能性はどれくらいですか?」

もちろん、長期的には学習内容をしっかりと定着させていくための勉強が必要になります。これが解決しなければ、赤点が重なり、提出物等ではカバーしきれなくなる可能性があります。

 

◆まとめ
赤点を取ったときに取るべきことは、
・赤点がどう評定・単位認定に影響するかを本人が確認すること
・本人が「何がわからないのか」を把握し、次に向けて動けるようにすること
・保護者は、本人が自分で動けるように整理を助けること

短期的には、提出物や補習で単位を守る道を探る。
長期的には、学習内容をしっかり定着させていくことが大切です。

2026年2月5日

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